下界はまだまだ暑い、初秋を見つけに蓼科、明治温泉。

暦の上ではすでに秋を迎えているはずなのだが、まだまだ残暑と言ってもよいほどの暑さは続いている。
こんな時には気分的には秋を、体感的にはぬるかったり冷たかったりする冷泉が良い。

そう思い立って長野は蓼科高原にある、鉄分をたっぷり含み赤茶色した、いかにも体に良さそうな冷泉が湧く、明治温泉へとやってきた。
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この辺りには同じような泉質の温泉がいくつかあり、そのほとんどには入浴したことがあったのだが、この明治温泉だけはタイミングが悪く、何度か訪ねるも未入湯のままだった。

名称から、明治時代になって発見された温泉なのかと思っていたが、そうではなく「明らかに治る」が明治温泉の由来なのだそうだ。
幹線道路から宿へと向かう道は部外車両進入禁止で、宿のすぐそばにある美しい「滝」を見物に来る観光客はそこから歩いてこなくてはならない。
オンシーズンに、そう広くもない宿の駐車場に滝見物の観光客が来るまで押し寄せたら大変な事になるのでこのような規制をかけているのでしょう。
そのせいか、私が訪ねたときは、宿へと向かう林道の手前にある美しい池「御射鹿池」の駐車場にはたくさんの観光客が車を駐車して見物していたが、
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それに引けを取らない美しさの「おしどり隠しの滝」では、宿の宿泊者と何組かのハイカーしか目にする事は無かった。
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観光地の宿と比べたら、決してご立派とは言えない山の中にぽつんと建つ一軒宿だが、そこがまた秘湯好きの心をくすぐるのだ。
私の宿泊した部屋は、以前は2部屋だったところの壁をぶち抜いて1部屋にしてある事がよくわかるつくりでした。
おそらく以前は登山客用か湯治客用の小部屋だった事がその造りから見て取れます。

美しい滝と渓流を望む浴場には、男女それぞれ湯船が3つあり、ロケーション的には女湯からの眺めが正面に滝を望め最高だそうです。
男性浴場からだと、渓流は望めますが滝の上部は死角となり、身を乗り出せば、おそらく女湯を覗いていると見間違われそうな格好となることでしょう。(笑)
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3つある湯船はそれぞれ趣が異なり、洗い場のあるスペースには、温泉析出物が砂の様に底に沈殿している、打たせ湯を兼ねた、冷たく感じる、源泉かけ流しの浴槽と、加温した源泉を循環ろ過した透き通った湯で満たされた大きな湯船があります。
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この浴場から扉を隔てた所に、赤茶色した濁り湯をたたえた半露天風呂のような浴室があります。
浴室と言ってもそのほとんどを湯船が占め、その湯船も5~6人で一杯になってしまいそうな小ぶりなものですが、窓を大きく開け放てば、美しい渓流が望め、目の前に広がる自然を眺めながら開放的な入浴を楽しむことができます。
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こちらの浴槽内には源泉槽ほどではありませんが、わずかながら温泉析出物も認められ、ろ過されていない加温源泉が酸化して濁り湯となっている事がうかがえます。

人によって好みは違うでしょうが、私は源泉かけ流しの冷たい湯と濁り湯に交互に入浴し、ろ過され透き通った湯にはコメント用に1度入浴したのみでありました。  循環であれ何であれ、味見はしましたが、、、。(笑)

そんなお蔭からか、宿で頂いたタオルは赤茶色に染まり、他の入浴者のそれとは明らかに違うものであることがうかがえます。
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翌日は少し早起きをして朝食前に渓流沿いのハイキングコースを散策してみました。
ほんの少しの間でしたが、数組のハイカーとすれ違いました。  皆さん本格派の格好で、浴衣にサンダル履きの私は自分でもおかしいくらい間抜けな格好に思えました。

たっぷりと時間いっぱい温泉を堪能してから宿を後にしました。
特に予定もなく、夜までに帰宅できればいいので、気ままにブラブラします。
蓼科高原を下っていくと「千年豆腐」という看板が目に留まり、一度通り過ぎたにもかかわらず戻って立ち寄ります。
90歳を過ぎたおじいちゃんが店番をしていて、昔ながらのこだわりのある豆腐が期待できそうです。
そのおじいちゃんは現在現役を引退されて、娘婿さんがその技術の修行中だそうです。
堅めで武骨だけれど、スーパーでは絶対に買えない美味しさがあり、厚揚げや無添加の豆乳も真面目感があふれていました。
ちなみに、千年豆腐とは、千年前からの豆腐ではなく、単におじいちゃんの娘さんのお名前が千年(ちとせ)だから、そこから命名されたそうな、、、。(笑)

豆腐屋さんで出会った方からこの近辺にほとんど山道を歩くことなく行ける美しい滝「乙女の滝」があると聞き、早速その滝へと向かいます。
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あれ? この道よく通る道だな~。 なんて思いながら車を運転していたら、見覚えのあるお宿が見えてきました。
横川温泉ホテルです。  こちらもこの辺りでは有名な温泉宿で何度か訪れたことがあります。
でも、宿からほんの少し渓流方面に下ったところにこんな素晴らしい滝があることは、いつも温泉ばかり入っていたので今まで知りませんでした。   乙女の滝というにはかなり豪快ですが。(笑)

蓼科高原から茅野の街へと向かう途中にある、「尖石遺跡」という看板が目につき、時間つぶしと向学のために立ち寄ることにします。   実は蓼科を訪れる度にここは通っているのですが、いつも温泉巡りばかりで慌ただしく、今回のようにのんびりとした時に行っておかねば次はいつになるかわからないと思い、伺った次第です。
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尖石遺跡は八ヶ岳山麓の豊かな自然を舞台に、今から5000年の昔、縄文文化が繁栄し、ここはそれを代表する遺跡だそうです。  
私たちの立ち寄った「尖石縄文考古館」には、尖石遺跡の出土品をはじめ、2体の国宝「土偶」(縄文のビーナスと仮面の女神)など、八ヶ岳山麓の縄文遺跡から発掘された2000点余りの優れた考古資料が展示されていました。
なぜこんな山奥に縄文文化が栄えたのか気になって学芸員の方に質問したところ、その頃の気候は今よりも温暖で、この辺りは今の東京のような気温だったそうです。
そして、当時は大河を渡る術がまだなく、大河に沿って上流に文化が流れ、異文化交流の場はこのような内陸地だったとのことでした。   さらにこの地域は硬くて鋭い石器の原料となる黒曜石の一大産地で、それも文化が栄えた一因だそうです。
まるで、考古学のブログのようになってしまいました。(笑)

時はまさに新蕎麦の季節、そこで目に入った「十割蕎麦」の看板。
迷うことなく、お昼はここに決め蕎麦のフルコースをいただきました。
とても美味しいんだけれど、最初から最後まで蕎麦っていうのも飽きますね。

最後に高原野菜や土産をどっさり買い込み、帰路につきました。
紅葉にはまだまだ早かったけれど、少しだけ秋を味わうことができたような気がします。

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